キャリア・教育

2024.04.26 08:00

「日本のメイクはこう!」美容で日本経済を底上げし、世界へ

田中友梨

自信に満ちた女性を増やしたい

現在、本業のヘアメイクに加えて自身のYouTubeチャンネルの運営や、メイクブラシブランド「ソーヨ(SOYO)」(22年11月ローンチ)のプロデュースなど、多方面で活躍する小田切。彼が見据えるのは、自身の知名度向上でもブランドビジネスでもなく、社会を変えることだ。

「日本では韓国カルチャーのブームに伴い、韓国のアイドルや女優のメイクへの人気が高まっています。でも逆はないですよね。韓国だけでなく欧米も含めて、日本のコスメに関心がある人は多いけれど、日本のメイクへの関心は薄いですね」

それはつまり、日本人女性に興味をもたれていないということだと考える。小田切はそこに悔しさと同時に、チャンスも感じている。「まずは日本国内に、世界から憧れられるような自信に満ちた女性を増やし、市場を盛り上げる。次のフェーズとして、日本人と骨格が似ているアジア圏を照準に日本のメイクを広げる。そして世界へ進出したい」。実際にアジア圏をターゲットにしたSNSも準備中だ。

小田切は自分の名前を冠した「小田切メイク」という言葉はあえて使わないようにしている。あくまで目指す立ち位置は「日本のメイクとはこう!」と提案するサポート役だからだ。時代の半歩先を行くメイク提案で世界を明るくする、これからのキーパーソンだ。


小田切ヒロ◎雑誌や広告のヘアメイクアップに加え、化粧品ブランドのアドバイザーやディレクションを手がけメディア出演や、書籍も多数。豊富な美容知識やその人柄で女優やモデルからの信頼も厚い。高感度なアンテナを常に張り巡らせ、独自の視点でヘア&メイクアップや美容メソッドに昇華。発する言葉は愛とエネルギーにあふれ、多くのハートを鼓舞し続けている。

文=堤 美佳子 編集=田中友梨 写真=ヤン・ブース

この記事は 「Forbes JAPAN 2024年6月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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